夜更けの静かな部屋微かな光が窓から差し込み部屋の隅に影を作り出していたその部屋の中で私は夢の中に飛び込んだ

夢の中は暗く、ただの闇に包まれていた。突然、前方から汚らしい水が流れ込んできた。その水はまるで泥水のように濁っており、私の足元にまで浸しながら進んでいた。

私は慌てて後退しようとしたが、泥水はあっという間に私の周りに広がり、足がすくむほど重くなった。足が動かなくなると、私は一体どこへ行けばいいのかわからなくなった。

突然、汚水の流れが急に強くなり、私は一気に後退させられた。その間に、足元には重い重い石が積まれていた。私はその石にぶつかりながらも、必死に進んでいった。

汚水の中を進むにつれて、周りに見えるものがどんどん変わっていった。最初はただの闇だったが、次第に壁や柱が現れ、まるで地下の洞窟のように感じられた。

その中で私は一人の老人に出会った。老人は泥水の中をゆっくりと歩いており、私に話しかけてきた。「君はこの泥水に流されてるんだよ。でも君は逃げられるんだ。」

老人は手を差し伸べて、私の手を引っ張った。私は老人の手に任せて、泥水の中を進んでいった。老人は私に話してくれた。「この泥水はただの汚れじゃない。それは君の過去や罪が流れ込んでいるんだ。君が泥水に流されてるのは、君が過去のことを忘れずにいるからだ。」

老人の言葉に私は考え込んだ。確かに、私は過去に多くのことを忘れていない。自分の過ちや失敗、それに他人とのトラブルが心に重くのしかかっていた。

老人が引っ張る手に任せて泥水の中を進むと、突然、光が現れた。汚水が流れていった先には、明るく輝く光が待っていていた。私は老人と一緒にその光に向かって進んだ。

光の中に入ると、汚水は一気に消え去った。私は清らかな空気を吸い込み、心が軽くなった。老人は私に微笑んで言った。「君はもう泥水の中から出てきたんだよ。過去のことを忘れずにいることは悪いことじゃない。大切なのは、その過去を学び、成長するんだ。」

その言葉に私は頷いた。夢の中で学んだことを忘れないように、私は目を覚ました。部屋の中で静かに横たわっていた私は、心の中で老人の言葉を繰り返した。

「過去のことを忘れずにいることは悪いことじゃない。大切なのは、その過去を学び、成長するんだ。」